かずデンコラム

【遺伝と習慣】 子供の歯並びが悪い原因とは?遺伝以外の癖や生活習慣を解説

2026年7月6日 かずデンコラム一覧

「うちの子の歯並びが気になるけれど、これって遺伝なんだろうか」「何かしてあげられることはあるんだろうか」といった疑問は、保護者の方が一度はぶつかるのではないでしょうか。実は、子供の歯並びが悪くなる原因は遺伝だけではなく、日常の癖や生活習慣が大きく関わっていることが分かってきています。

つまり、原因を正しく理解できれば、家庭での対応で歯並びの悪化を予防できる可能性がある領域でもあるのです。この記事では、子供の歯並びが悪くなる主な原因を遺伝・環境・癖の3つの軸で整理しつつ、代表的な不正咬合の種類、自宅でできる予防策までお伝えしていきます。

子供の歯並びは遺伝と環境の両方が影響する

歯並びが悪くなる要因は、大きく分けて「遺伝的要因」と「環境・後天的要因」の2つに整理できると考えられています。

遺伝の影響を受けやすいのは、顎の骨の大きさや形、歯の大きさそのものです。両親のどちらかが叢生(歯のガタガタ)や受け口だった場合、お子さまにも似た傾向が現れる可能性は否定できません。一方で、口呼吸・指しゃぶり・舌癖・姿勢の崩れといった「環境要因」は、日常生活で十分に介入できる領域です。

ここで意識しておきたいのが、遺伝と環境は対立するものではなく、両者が組み合わさって歯並びを形成していくという考え方になります。たとえ遺伝的に顎が小さい傾向があっても、よく噛む食習慣や正しい舌の位置を身につけることで、ある程度まで悪化を防げる可能性があるのです。

子供の歯並びが悪くなる主な原因5つ

歯並びに影響する後天的要因を、5つの観点から整理していきましょう。

口周りの癖(指しゃぶり・舌癖・お口ポカン)

最も影響が大きいとされるのが、口の周りで起こる「癖」の積み重ねです。3歳を過ぎても続く指しゃぶりは、上顎前突(出っ歯)や開咬(前歯が噛み合わない状態)の原因になりやすいといえるでしょう。舌で前歯を押し付ける舌癖や、口が常に開いているお口ポカン(口唇閉鎖不全症)も、唇や舌の力のバランスを崩して歯並びを乱す要因になります。

偏った食生活と咀嚼回数の減少

柔らかい食事ばかりが続くと、噛む回数が減って顎の発達が促されにくくなります。顎が十分に発達しないと永久歯が並ぶスペースが不足し、叢生(歯のガタガタ)や八重歯につながる可能性が高まるのです。食事のたびに「もう少し噛もうね」と声をかける、固さのある食材を意識して取り入れるといった習慣が、長期的な歯並びの予防につながるでしょう。

乳歯の虫歯と早期喪失

乳歯は永久歯への生え変わりまでの間、永久歯が生えてくる位置を「予約」する役割を持っています。乳歯が虫歯で早期に失われると、両隣の歯がそのスペースに倒れこみ、後から生える永久歯のスペースを奪ってしまうこともあるでしょう。「どうせ生え変わるから」と乳歯の虫歯を放置するのは、将来の歯並びに影響を及ぼすリスクを抱える行為だといえます。

姿勢の崩れと頬杖などの習癖

意外と見落とされがちなのが、姿勢や体の使い方が歯並びに与える影響です。頬杖を頻繁につく、いつも同じ側を下にしてうつ伏せ寝をする、猫背でゲームや読書をするといった習慣が続くと、顎の発達に左右差が生じて歯並びの乱れにつながることがあるとされています。

遺伝による顎の形や歯の大きさ

冒頭で触れたとおり、顎の骨格や歯の大きさは遺伝の影響を受けやすい部分です。両親のどちらかに顎が小さい・歯が大きい傾向がある場合、お子さまの歯並びにも同様の傾向が現れる可能性があります。ただし、遺伝的素因があっても環境要因をコントロールすることで、症状の程度を和らげられる場面もあるでしょう。

代表的な「悪い歯並び」の種類

「歯並びが悪い」と一口に言っても、実際には複数のパターンに分類されます。それぞれの特徴を押さえておくと、お子さまの状態を客観的に判断する助けになるはずです。

出っ歯(上顎前突)

上の前歯が前方に突き出ている状態で、上顎の発達過剰や下顎の発達不足、長期の指しゃぶりなどが原因になります。見た目の問題だけでなく、転倒時に前歯を折りやすい、唇を閉じにくいといった機能面の課題も伴うのです。

受け口(下顎前突)

下の前歯が上の前歯より前に出ている状態で、骨格的な要因が強く関わるケースが多いとされています。早期介入が効果的だと考えられているため、3歳以降で受け口が確認できた場合は早めに歯科医院に相談するのが望ましいでしょう。

叢生(ガタガタ・乱ぐい歯)

歯が重なって生えていたり、八重歯のように飛び出している状態を叢生と呼びます。顎の大きさに対して歯が大きい、または永久歯が生えるスペースが不足していることが主な原因として知られているでしょう。日本人のお子さまに最も多いタイプの不正咬合だといわれているのです。

開咬(前歯が噛み合わない)

奥歯を噛みしめても上下の前歯の間に隙間が空いてしまう状態を開咬といいます。長期の指しゃぶりや舌癖が原因になることが多く、発音や咀嚼にも影響が出やすいのが特徴です。

すきっ歯(空隙歯列)

歯と歯の間に隙間がある状態を空隙歯列、いわゆるすきっ歯と呼びます。乳歯のうちは正常な状態(永久歯が生えるスペース確保のため)ですが、永久歯に生え変わってもすき間が残る場合は治療を検討するケースが出てくるでしょう。

歯並びを悪くしないために自宅でできること

原因が分かれば、家庭で取り組める対策も見えてきます。

第一に、3歳までに指しゃぶりやおしゃぶりを卒業させる流れを意識しましょう。3歳を過ぎても続く場合は歯並びへの影響が出始めるとされているため、無理のない範囲で少しずつ卒業の準備を進めるのが現実的だといえます。

第二に、よく噛む食事の習慣を作ることが大切でしょう。一口あたり30回を目安に噛む、繊維質の多い野菜や少し固さのある食材を取り入れる、食事中はテレビを消して集中させるといった工夫が、顎の発達を促す力になります。

第三に、口呼吸から鼻呼吸への切り替えを意識することも欠かせません。お口がいつも開いているお子さまには優しく「お口閉じてみよう」と声をかけ、鼻呼吸を習慣化するサポートを心がけてみてください。

第四に、姿勢を正す習慣の定着です。頬杖をやめる、片側ばかりで噛まない、うつ伏せ寝を避けるといった小さな積み重ねが、長期的な歯並びの保持に効いてきます。

第五に、乳歯の段階から定期的な歯科健診に通う習慣を作ることも有効でしょう。虫歯の早期発見・早期治療は、結果的に歯並びの保持にもつながっていきます。

歯ならびや癖のチェック

矯正治療を検討する際の費用と相場

歯並びの乱れが進んでいる場合、自宅での予防だけでは対応が難しくなり、歯科医院での矯正治療を検討する段階に入ります。子供の矯正治療は1期治療(混合歯列期)と2期治療(永久歯列期)の2段階で進められるのが一般的で、装置の種類や治療開始時期によって費用は大きく変わってきます。

具体的な費用相場や保険適用の可否、費用負担を軽減する方法については、別の記事で詳しく解説していますので、あわせてご参照いただけると判断の助けになるはずです。

お子さまの歯並びの相談はかずデンタルクリニックへ

大阪市淀川区・阪急三国駅と地下鉄東三国駅からアクセスできるかずデンタルクリニックでは、お子さまの歯並びに関する初診カウンセリングに対応しています。歯科用CTやiTero(光学スキャナー)を活用した精密検査をもとに、現在の歯並びの状態と原因の見極め、自宅でできる予防策、必要に応じた矯正治療のご提案までトータルでサポートいたします。

院内にはキッズスペースも完備していますので、小さなお子さま連れの保護者の方も安心してご相談いただけるはずです。「うちの子の歯並びは様子を見て大丈夫なのかな」「早めに対応しておくべきタイミングを知りたい」といった疑問をお持ちでしたら、まずは初診相談だけでもお越しください。お子さまの成長期は限られているからこそ、早めの相談が後悔しない選択につながると考えています。

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