2026年10日13日 かずデンコラム一覧
歯ぐきの検査でチクチクされている間、何をされているのか分からないまま終わってしまう方は少なくありません。数字を読み上げられても、その意味まで教わる機会はあまりないと思います。
歯周病の検査は、歯ぐきの内側で起きていることを数値と画像に置き換える作業になります。そして出てきた数値によっては、これまでとは違う治療の選択肢が見えてくる場合もあります。
この記事では、検査で何をするのかを項目ごとに整理したうえで、数値の読み方、そしてポケットが深かった方に向けた新しい治療機器ブルーラジカルまでお伝えします。
歯周病の検査は、歯ぐきの状態を数値化する検査と、骨の状態を画像で確認する検査の2つが柱になります。この2つがそろって、はじめて進行度を判定できます。
歯周病は初期に自覚症状がほとんど出ないため、検査を受けないと正確な診断ができません。厚生労働省のe-ヘルスネットでも、プロービング検査、レントゲン検査、プラークの付着状況を調べる検査が中心として挙げられています。
検査は治療方針を決める出発点にもなります。同じ歯周病でも、軽度なのか中等度以上なのかで、必要な処置はまったく変わってくるためです。
検査項目はそれぞれ別のことを見ています。深さは進行度、出血は今の炎症、動揺度は支えの残り具合、レントゲンは失われた骨の量を示します。
プロービングは、目盛りのついたプローブという細い器具を歯と歯ぐきの隙間に差し込み、深さをミリ単位で測る検査です。
健康な歯ぐきの隙間は1mmから2mm程度ですが、歯周病になると3mmを超え、重症の場合は10mmを超えることもあります。
チクチクと感じるのがこの測定になります。加える力は25gほどと非常に軽く設定されているため、炎症のない場所では痛みはほとんど出ません。
1本の歯につき4か所から6か所を測るので、歯が28本あれば100か所以上を記録していきます。無言の時間が長いのは、それだけの数を数えているからです。
プローブを入れたときに出血するかどうかも記録します。この出血はBOPと呼ばれ、今まさに炎症が起きているサインになります。
出血を歯みがきが強すぎたせいだと考える方がいますが、健康な歯ぐきは軽く触れた程度では出血しません。出血する場所は、細菌に対して体が反応している場所です。
深さが同じ4mmでも、出血のある場所とない場所では意味が変わってきます。
器具で歯を軽く挟み、どの程度揺れるかを確認します。骨にしっかり支えられている歯はほとんど動きません。骨が失われると揺れが出はじめ、その大きさが失われた支えの量を反映します。
レントゲンでは、歯ぐきに隠れて見えない歯槽骨の高さを確認します。歯周病が進むと骨が溶けるため、その範囲と程度を画像で把握できます。
被曝を心配される方もいますが、歯科のレントゲンで受ける量は、日常生活で自然界から浴びる1年分の数十から数百分の1程度とされています。
染色液で歯を染め出し、どこに汚れが残っているかを確認します。赤く染まった場所が、磨けていない場所です。
この検査は治療の成否を左右します。歯石を取っても同じ場所に汚れが残り続ければ、炎症は戻ってしまうためです。
目安は3mm以下が健康、4mm以上が要注意です。ただし深さの数字だけを見るのではなく、出血の有無と合わせて読みます。
1つ目の目安は深さになります。1mmから2mmであれば健康な範囲、3mmは境界、4mm以上になると歯石が付いてご自身では清掃しきれない領域に入ります。
2つ目の目安は出血です。深さが浅くても出血が続く場所は、炎症が収まっていません。
3つ目は左右の差になります。片側だけ深い場合は、噛み合わせや磨き癖が関係していることもあるでしょう。
そして5mm以上になると、器具での歯石除去だけでは届きにくい深さに入ります。これまでであれば歯ぐきを切開する外科処置を検討する段階でしたが、ここに新しい選択肢が加わりました。記事の後半でお伝えするブルーラジカルがそれにあたります。
e-ヘルスネットによれば、4mm以上の歯周ポケットを持つ人の割合は45歳以上で過半数を占めます。一方で、歯ぐきの腫れや出血といった歯周病の自覚症状を感じている人は、65歳未満で15%前後にとどまります。
検査の数値としては進んでいるのに、ご本人は何も感じていないという差がここにあります。歯周病が静かに進む病気と呼ばれるのは、このためです。
厚生労働省の令和6年歯科疾患実態調査では、過去1年間に歯科検診を受けた人の割合は63.8%でした。裏を返せば、3人に1人以上は1年以上検査を受けていないことになります。
歯周病で失われた骨は、自然には元に戻りません。だからこそ、まだ止められる段階で数値を知っておくことに意味があります。
かずデンタルクリニックでは、位相差顕微鏡でお口の中の細菌を実際に映し出す検査を行っています。数値ではなく、動く映像として確認できる検査になります。
歯周ポケットの深さや出血は、細菌が引き起こした結果を測るものです。これに対して位相差顕微鏡は、原因である細菌そのものをモニターに映します。
ご自身の口の中にどのような細菌がどれくらいいるのかを目にすると、なぜ歯石除去とセルフケアの両方が必要なのかが実感として伝わります。保険で受けられる検査として行っています。
細菌のタイプや傾向を知っておくことは、このあとお伝えするブルーラジカルを考える場面でも役に立ちます。殺菌という手段が合っているかどうかを判断する材料になるためです。
口腔内のカラー写真撮影もあわせて行い、状態を記録に残します。数か月後に見比べれば変化が分かります。
ブルーラジカルは、青色レーザーと3%の過酸化水素を組み合わせて歯周ポケットの中を殺菌する治療機器です。東北大学大学院歯学研究科で開発され、2023年7月に国内で医療機器としての承認を取得しました。
仕組みは次のようになります。歯周ポケットに3%の過酸化水素を満たし、波長405nmの青色レーザーを照射すると、ヒドロキシルラジカルという強い殺菌力を持つ物質が生まれます。これを超音波振動と同時に働かせることで、ポケットの奥にいる歯周病菌とバイオフィルムに届かせる方法です。
これまでの歯周病治療は、器具で歯石を削り取る物理的なアプローチが中心でした。深いポケットに器具が届かない場合は、歯ぐきを切開して直接見える状態にする外科処置が必要になります。
ブルーラジカルは、切開せずにポケットの中へ殺菌作用を届ける点がこれまでの方法と異なります。治験では、従来の治療法と比べて歯周ポケットが有意に減少することが確認されました。重度の歯周病でも、切らない処置でコントロールできる可能性が示されています。
かずデンタルクリニックでは、検査で5mm以上の歯周ポケットが見つかった方にご提案しています。
通院は1回から2回で完了します。1回目にカウンセリングと麻酔下での処置を行い、2回目に歯周ポケットがどう変化したかを再評価する流れです。
費用は自由診療となり、保険は適用されません。かずデンタルクリニックの料金は下記のとおりです。
| 項目 | 料金(税込) |
|---|---|
| 施術料金 | 1本 1万7,600円 |
| 初回検査・診断料 | 2万2,000円 |
| 相談料 | 1万1,000円 |
かずデンタルクリニックに通院中の方は、初回検査・診断料と相談料がかかりません。
処置には麻酔を使用します。歯周ポケットの改善や経過には個人差があり、すべての方が同じ結果になるわけではありません。骨の吸収が大きく進んでいる歯の場合は、外科処置や抜歯が必要になることもあります。
ブルーラジカルは、すべての歯周病に必要な治療ではありません。順番を知っておくと、ご自身に当てはまるかどうかを判断しやすくなります。
まず前提として、保険診療の歯石除去とセルフケアで改善する歯周病は少なくありません。3mmや4mmのポケットであれば、まずは基本的な治療から進めていただくほうが合理的でしょう。
次に、ブルーラジカルは殺菌のための処置であり、歯石そのものを取り除く装置ではありません。基本的な歯石除去やプラークコントロールと組み合わせて使う位置づけになります。
そして治療のあとも、セルフケアと定期的なメンテナンスは続きます。細菌は時間が経てば再び増えるため、殺菌した状態をどう保つかが次の課題になるためです。
このあたりを踏まえたうえで、検査結果を見ながら必要かどうかを一緒に考えていきます。
かずデンタルクリニックの歯周病治療は、検査から始まり、再検査を挟んでメンテナンスへ進む流れで組み立てています。
最初に歯周組織検査を行い、レントゲンで骨の状態を確認します。次に歯石除去とプラークコントロールへ進み、修復物や咬み合わせのチェック、必要に応じて抜歯やむし歯の治療、咬合調整を行います。
ここで再検査を行って変化を確認し、もう一度歯石を除去してから、定期検診とメンテナンスへ移ります。この段階で深いポケットが残っている場合に、歯周外科手術やブルーラジカルを検討していく形です。
同じ検査を繰り返すのは、治療の効果を測るためになります。測っている項目は同じでも、見ているのは前回との差です。4mmが3mmになれば治療が効いていますし、変わらなければ方法を見直します。
歯周病治療と定期検診は保険適用で対応しており、詳しくは診療案内でもご確認いただけます。
プロービングで加える力は25gほどと軽く、炎症のない場所ではほとんど痛みを感じません。腫れている場所では違和感が出ることもあります。
歯周病の治療の一環として行う検査は保険適用です。かずデンタルクリニックでも保険で対応しています。
歯周組織検査だけであれば15分から30分程度が目安になります。レントゲンや写真撮影を含めると、もう少しかかります。
4mm以上はご自身では清掃しきれない深さのため、専門的な処置が必要な範囲だと考えます。出血の有無でリスクは変わってきます。
ブルーラジカルは自由診療のため保険適用外になります。施術料金は1本あたり1万7,600円(税込)です。
処置の際には麻酔を使用します。歯ぐきを切開しない方法のため、外科処置と比べると体への負担は小さくなりますが、感じ方には個人差があります。
健康な歯ぐきは軽く触れた程度では出血しません。出血は磨き方ではなく、その場所に炎症があるサインになります。
かずデンタルクリニックは大阪市淀川区西三国にあり、阪急三国駅と地下鉄東三国駅からアクセスできます。駐車場を3台完備しています。
CT完備で個室もあり、キッズスペースを設けています。女性ドクターが在籍し、笑気麻酔や静脈内鎮静、レーザー治療にも対応しています。
診療は月曜、火曜、木曜、金曜が10時から13時と14時30分から18時30分まで、土曜と祝日は9時30分から13時と14時から17時になります。日曜は8時30分から12時のメンテナンス専門で、水曜が休診日です。
歯ぐきの出血や口臭が気になる方、しばらく検査を受けていない方は、まず現状を数値で確認するところから始めましょう。深いポケットが見つかった場合には、ブルーラジカルを含めた選択肢をご説明いたします。
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